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【疾患解説】逆子(骨盤位)

執筆者の写真: 紘照 山崎紘照 山崎

更新日:2021年2月11日





逆子(骨盤位)とは

逆子とは医学的には『骨盤位』と言い、赤ちゃんの頭がお母さんの頭の方を向いている事を示します。

その逆で赤ちゃんの頭がお母さんの足の方を向いている事を『頭位』や『正常位』と言います。

つまり上のイラストの赤ちゃんは逆子となります。


赤ちゃんは [頭が重い事] や、 [子宮が洋梨状に形が変わっていく事] により頭が下に、つまり頭位になります。


しかしそうならない事もあり、妊娠後期(28週〜)になっても頭が下にいかない場合は逆子と告げられます。


逆子になる頻度は、妊娠中期までは約50%が逆子で、その後自然に減少し最終的に3〜5%は骨盤位のまま分娩を迎えると言われています。

(うちは2人とも逆子にはならなかったので、鍼灸の出番はありませんでした😓)


出産時期が近づいても逆子のままだと出産時の「分娩時間が遷延」したり、「臍帯圧迫」により母子ともに危険な状態になることがあるので、帝王切開になる事が多くなります。


[子宮が収縮する事] により胎位を変えたり、 [胎児自身が体動により自己回転する事] により逆子から頭位となるわけですが、赤ちゃんが大きくなればなるほど回転しにくくなるので、鍼灸治療は逆子と診断されたらなるべく早く開始する事をお勧め致します。



逆子の鍼灸治療

当院では砺波総合病院東洋医学科(富山県)で行われている「とやまプロトコール」と称された鍼灸治療法を参考にさせて頂き治療しております。(私が大学生時代、病院実習でお世話になった際学びました。)

一般的に逆子治療では「至陰(しいん)」と「三陰交(さんいんこう)」という足にあるツボを両足刺激します。

しかしとやまプロトコールでは、「三陰交」は上昇性の作用を持ち、「至陰」は下降性の作用を持つ事から、各々片方のみツボを刺激し回転力を生じさせ、赤ちゃんを回転させようと考えられた手法です。





また難治性の場合、固着した逆子状態を引き上げて回転しやすくする目的で、各臓器の下垂症の治療で用いられる「百会」という頭のツボにも刺激します。



施術風景

下の画像は実際に逆子で行う施術風景です。

右足の「三陰交」には、鍼を入れその頭にもぐさを乗せ燃焼させる《灸頭鍼(きゅうとうしん)》という刺激方法を行なっています。

左足の「至陰」には、もぐさをお米くらいの大きさにひねって燃焼させる方法を行っています。

このような施術を行っていると足がポカポカ暖かくなり気持ちいいですよ😄






鍼灸が逆子を改善する作用機序

鍼灸治療が逆子を改善させる現代医学的な考察としては、至陰へのお灸刺激は「子宮動脈」と「臍動脈」管抵抗が低下するという報告がある事から、 [子宮筋の緊張が緩む] と考えられ、お腹のスペースが広がる事により赤ちゃんが動きやすくなる(回転しやすくなる)のではないかと考えられています。


また、鍼灸治療を行う事により胎動が明らかに増える事は多く報告されております。(実際に治療をしている30分の間に30回以上体動を感じる事がほとんどです。)

先に説明したように逆子から頭位へと変わる機序に、赤ちゃん自身が胎動により自己回転する事が挙げられるので、

逆子の鍼灸治療は


子宮筋を緩め赤ちゃんが動きやすい環境を作り

赤ちゃんの胎動を促し自己回転するお手伝いをしている


と考えています。



まとめ

逆子の治療は妊娠33週を過ぎると回転率が下がるという報告があります。なので28週以降逆子と言われたらなるべく早めに鍼灸治療を開始する事をお勧め致します。

また私の経験上、帝王切開と決まってから逆子が戻って自然分娩となったケースもございますので、最後まで諦めてはいけないと私は思います。

逆子でお悩みの方は是非ご相談下さい。

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